ストーリー
言霊
目が覚めた時、外はもう明るくなっていた。


ベッドから起き上がると、全身に汗をかいていた。


久しぶりに朝までゆっくり眠れたと思ったら、このざまだ。


あたしはそのままお風呂へ向かい、熱いシャワーを頭からかぶった。


目を閉じるとブヨブヨの明日香の顔が思い浮かんでくる。


咲紀も、あたしを憎んで夢に出て来たのだろう。


簡単に汗を流したあたしは自室へ戻り、制服に着替えてからスマホを取り出した。


このままじゃいけない。


このままじゃ、いつまで経ってもあいつらに引きずられてしまうだろう。


そう思ったあたしは、呪いの解き方について調べ始めた。


悪夢や幻覚から逃れるために、嘘でもいいからわかりやすい方法で悪い物を追い払うのだ。


そうすれば自分の心は納得し、解放されると考えたのだ。
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