“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました

アリアンヌお嬢様の身支度を終えたあと、私は朝食の時間となる。

使用人専用の休憩所のテーブルに食事が用意されていて、好きな料理を量だけ食べられるようになっている。

卵はゆで卵、炒り卵、オムレツ、目玉焼きの四種類。ベーコンはカリカリと厚切りの二種類。本日のスープはカボチャのポタージュ。パンは細長くてハードなものと黒パン、ふわふわの丸パンに、薄切りのトーストがある。他に、サラダやドレッシング、ジャムに果物なども置かれている。

今日は遅い時間になってしまったので、私以外の人はいない。

「どれにしようかなー」

独り言を言いつつ、朝食を選ぶ。卵はゆで卵、ベーコンは厚切り、スープはたっぷり、パンはハードなやつ、サラダは山盛りで。暖炉にはヤカンがあって、お湯が沸騰している。ひとり分の紅茶を淹れて、席に着く。