“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
二階に戻って廊下で掃除をしていたら、レティーシア様の声が聞こえて驚く。
すぐさま壁際に寄って、頭を下げた。
「だから、東屋の薔薇はどこにやったのかって聞いていますの!」
「庭師に聞いたところ、燃やしてしまった」
「あれは、大切な薔薇ですのよ? それを、捨てるなんて!」
「申し訳ございません。品種を聞いて、もう一度栽培するように言っておきますので」
「新しい薔薇では、意味がなくってよ!」
私の前を通り過ぎるまで、レティーシア様は侍女に怒鳴り続けていた。あとからやってきたメイドが、「また、いつもの癇癪だわ」と溜息をついていたが、先ほどの癇癪ではない。
アリアンヌお嬢様が薔薇を大事にしていたことを知っていて、怒っていただけだろう。
今日一日の潜入調査で、レティーシア様がアリアンヌお嬢様を陥れようとしている人物ではないことが確かとなった。大きな収穫だろう。
すぐさま壁際に寄って、頭を下げた。
「だから、東屋の薔薇はどこにやったのかって聞いていますの!」
「庭師に聞いたところ、燃やしてしまった」
「あれは、大切な薔薇ですのよ? それを、捨てるなんて!」
「申し訳ございません。品種を聞いて、もう一度栽培するように言っておきますので」
「新しい薔薇では、意味がなくってよ!」
私の前を通り過ぎるまで、レティーシア様は侍女に怒鳴り続けていた。あとからやってきたメイドが、「また、いつもの癇癪だわ」と溜息をついていたが、先ほどの癇癪ではない。
アリアンヌお嬢様が薔薇を大事にしていたことを知っていて、怒っていただけだろう。
今日一日の潜入調査で、レティーシア様がアリアンヌお嬢様を陥れようとしている人物ではないことが確かとなった。大きな収穫だろう。