ビター・シュガー


さてと。
超絶鈍感な彼女に、自分を異性として見せるには、まず…この場合接近戦しかないだろう。

自分の頭の良さなんて、ぶっちゃけ今までどうでも良かったけれど、彼女の為になるんであれば、有効に使ってやろうじゃないか。


「淳史さん、入っていい?」

「ダメッつっても入ってくんだろうが、お前は」

「えへへ」


いつもは、派手な音を立てて入ってくるのに、よほどテストの点数が良くて機嫌がいいようで、今日の彼女はいつも以上にはしゃいでいる。


< 12 / 31 >

この作品をシェア

pagetop