ビター・シュガー
さてと。
超絶鈍感な彼女に、自分を異性として見せるには、まず…この場合接近戦しかないだろう。
自分の頭の良さなんて、ぶっちゃけ今までどうでも良かったけれど、彼女の為になるんであれば、有効に使ってやろうじゃないか。
「淳史さん、入っていい?」
「ダメッつっても入ってくんだろうが、お前は」
「えへへ」
いつもは、派手な音を立てて入ってくるのに、よほどテストの点数が良くて機嫌がいいようで、今日の彼女はいつも以上にはしゃいでいる。