ビター・シュガー

早く、俺のこと…ちゃんと自分と違うんだって気付けよ。
それで、さっさと俺に落ちてこい。

何時だって、受け止めてやるから。


けれども、そんな大人の余裕もどこへやら。


俺は偶然にもリビングで、他の部屋の男子と話をしている彼女を見付けてしまったんだ。


「ねぇ？淳史さんって、桃のこと好きなんじゃないかなぁ…？」


お前は何を人の気持を代弁してるんだ！

ってツッコミそうになるのをぐっと我慢して、彼女の反応を待つ。


「んー？そうかなぁ？淳史さん、多分…私のこと妹だと思ってると思うんだけどなぁ」

「そう？じゃあ、桃は、淳史さんのことどう思ってんの？淳史さんイケメンだし、運動神経良いし、ちょっと口は悪いけど、面倒見いいじゃん？」


なんだか、褒められてんだか、けなされてんだか…。
そう思いながらも、もう少し粘って、彼女の反応を見てみようとすると…。