自分より大切なもの
・・・話しかけてくんなよー、話しかけてくんなー………。
夏樹
「あれー?もう一人居たのー?あんたも単位落としたんだ?」
・・・話しかけてきたー……。
椿
「うん」
夏樹
「あたし、ナツキー。こっちがメグー、よろしくぅー!」
・・・別に聞いてねぇし。
椿
「…………」
愛
「……え?何?シカト?」
夏樹
「名前はー?」
椿
「ツバキ。」
夏樹
「おっけー!ツバキねー、よろしくねー!」
椿
「……………」
愛
「お前さ、さっきから何なの?こいつヤバくない?クソうざくない?(笑)」
夏樹
「メグなんでそんなにキレてんの?別に普通じゃん?ちょっと冷めてるけど。」
ガラガラガラーーー。
佐古
「はーい、おはようさん。みんな揃ってるかー?んじゃ、まず自己紹介からね。俺はここのクラスの担任兼、原文・古典担当の佐古 塔矢( さこ とうや )です、まぁ顔見た事あるだろうけどよろしくね。」
夏樹
「先生~、いくつですか~?」
佐古
「え?歳?俺は29です。」
夏樹
「え、若くなーい?あたし30までなら全然OKだよ~」
愛
「あたし36までならセーフ。」
担任
「え……いや、こっちがアウトだわ。俺はそんな危ない橋は渡らない。」
夏樹
「えーなんでー?いいじゃーん!スリルがあって。」
担任
「お前らなんて子供にしか見えねぇよ。」
夏樹
「うわっ、ひどーい!」
・・・どうでもいい、はやく授業を始めろ。
担任
「じゃあまず、右から自己紹介どうぞ~。」
愛
「田中 愛でーす、三組でーす、よろしくー。」
夏樹
「池本 夏樹で~す!一組で~す!よろしくお願いしま~す!」
椿
「及川 椿です、ここのクラスです。」
「「「・・・・・・・・・。」」」
担任
「……あれ?何か変な空気だね。」
夏樹
「えー?そう?」
担任
「まぁいいや、じゃあさっそく補習授業始めまーす。まずは数学の①ってやつ開いてー。」