COLOR~番外編集~
声をあげて俺は笑う。
本当に秀を見ていると飽きない。見ていて楽しい。

「すごいね、咲くん。咲くんって賢いんだね。」

固まっていた秀はしばらくの間をおいた後、身を乗り出して目をキラキラさせた。

ほんとにバカみたいだ。

だけど、そんなバカらしさが嫌いじゃない俺がいて。

「あとでまた会える?」

いつの間にかそんなことを口にしていた。

***

あれから、少しずつ会う回数が増えていって。会えば会うほど、秀を知っていくほどどんどん目が離せなくなっていった。

その気持ちが「恋」だと気がついて。
だんだんと距離も近くなっていって、俺たちは付き合い始めた。

近づいてくるトラック、大きな衝撃音、周囲のざわめき。秀の…声。

「咲。」 

忘れない、忘れられない。

今もまだ、秀は眠り続けている。
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