COLOR~番外編集~
***

次に始まる、学園ラブストーリー2は生徒会がメインの話になっているそうだ。


ここ、セレーノ学園に入学してきた主人公が生徒会に入り、生徒会メンバーと恋に落ちていく……というストーリーらしい。


俺は、ゲームの世界に行く前に言われた言葉を思い出した。


「学園ラブストーリーは人気が高くて続編が出る、ということで大いに期待されているんだ。要くん、君が案内人をしてくれないとこっちも困るんだよ。」


やってくれるかな?とそう言って、担当者は笑みを浮かべた。


──俺が断っても、どうせ行かせるくせに。


「……はい、行きます。」

そう言うと、担当者はパッと満面の笑みを浮かべた。

「ほんとかい!咲くんがいなくなってどうなることか心配してたけど、要くんが行くなら助かったよー!」


「咲の。そうですか。」

薄っぺらい笑顔を貼り付けて、でも少しも嬉しくなかった。



──俺は、咲の代わりか。



頭の中で、友人の顔がちらついた。


そんな俺の様子に全く気がつかずに、担当者は続ける。


「これが、資料ね。読み込んどいて。そうそう、要くんに大切なことを言い忘れてたよ。」 

前作から一番大きな変更なんだけど、と前置きして彼は告げた。
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