耐雪梅花麗〜愛〜
「とっととついてこい!」

負けた分際で言ってんじゃねーよ!(本日2回目)

うん、思うんだけどさ、副長って私たちのこと嫌ってるよね。そう思う。どうでもいいけど。

そう、今から行くのは古着屋。呉服屋に行っても、現代みたいに既製品はないから、すぐに着ようと思ったら古着屋さんじゃないといけないんだって。

少し離れたところに古着屋が見えた。

「これは、土方様。このお連れ様たちは?」

「新入隊士だ。京の地形を知らないもんだから、連れてきたんだがな、こいつらに似合う着物はないか?実は女子なんだ。男物と女物どちらも欲しい。」

「わかりました。男物は皆様、長身どすからこれなんかどうでっしゃろ?」

黒の縮緬だ・・・何着かある。確か、黒縮緬は流行りだったよね。あとはチェックの木綿のやつとか、正絹のやつとか、色々あった。これは正直どうでもいい。黒縮緬さえ手に入ればればね。

それよりも、女物・・・

「女物はこちらどす。」

「うわぁー!可愛い〜。」

そこには、藤色の振袖や、桜の描かれた振袖、す少し古そうだったけど、現代で買ったら100万円近くするものがあった。小紋も可愛いものばっかり!色無地もあるよー!お召もあるし、絣もある。久留米絣だってー!めっちゃいいやつじゃん。

ワクワク…
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