2つの声 〜トドケ、ひびけ〜
付き合ってからはいつも一緒にいて、友達からは「そんなに一緒にいて飽きない?」と言われたこともあった。
本当に好きになって、本当に愛してた。
でも、付き合って半年後…
横断歩道を渡っていたところに車が衝突してきて、意識不明のまま病院に運ばれていったあなた。
私は眠り続けるあなたのところに毎日通った。
目覚めてほしい一心で…
1週間眠り続けていたあなたが目覚めて、私の願いが叶ったのかと思った。
けど、目覚めたのは一瞬のことで、
私に「大好きだよ、麗奈… 傍にいてやれなくてごめん…。」と涙を零して言った後に、すぐに亡くなってしまった……
私は生きる意味をなくして、何度も自殺しようとした。
でも、どこかであなたが「ダメだ!」と怒って、私のことを止めてくれてるような気がして、
あなたの分まで生きることにした。
< 3 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop