わたしの願い


「愛、もしなにかあったら絶対いってな。一人で抱え込まないで」


自分でいうものなんだけど、俺に好意をもってくれている女子はたくさんいるから。

なにもされないように守っていくつもりだけれど。

愛はきっと俺になにもいわずに抱え込んでしまいそうだからそれだけはやめてほしかった。



「わたし、龍希くんと出会えてよかった。本当に」


ごはんを食べ終えて歩いているとき、愛が突然そんなこというから、照れてしまった。



「愛を知らなかったわたしに、今まで愛されなかったわたしを、愛してくれてありがとう」


でも続けてこういわれたときは思わず泣きそうになった。


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