わたしの願い
明かされた真実
愛side
◇
「目、さめた?」
「はい」
だいぶ落ち着いているのが自分でもわかって、熱をはかってみると36度まで下がっていた。
「よかったわ。もう6時間目でもうすこしでおわっちゃうし、このまま帰るわよね?一人で帰れそう?」
ああ、そんなに寝てしまったんだ。
最近授業をさぼりがちになってしまっている。
「はい大丈夫です」
「じゃあ、これ」
「これって、わたしの鞄・・」
「さっきの休み時間で寺島くんが持ってきてくれたのよ。まだ藍沢さん寝てたからそのまま戻っちゃったけどね」
「龍希くんが・・・」
「たぶん教室に戻ってくるのもしんどいと思うからって。優しいわね」
「優し、すぎますよ」
優しすぎる。あんなことあったのに、心配してくれるなんて。