わたしの願い
「わたしの、せいです。わたしがあんなことしたから」
「遥ちゃんのせいじゃないから」
弱弱しくいう遥ちゃんの言葉は心から反省しているようだった。
「お姉ちゃん友達いないし、頼れる人もいないだろうし、もしかしたら龍希くんのところかもって思って」
本当に馬鹿だ俺は。どうしてあのとき愛を追いかけてあげられなかったのか。
愛をひとりにしてしまったのか。
「俺が探すから、遥ちゃんはうちにいて。なにかわかったら連絡するから」
俺はそういって電話をきってひたすら探した。
メールも電話も何回もした。
学校付近、駅付近、もしかしたらと思って隣町までいってみた。
・・・でも愛がみつかることはなかった。