わたしの願い
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「龍希くん、一昨日はごめんね」
放課後、俺たちは誰もいなくなった教室で2人で話すことにした。
「俺のほうこそごめん」
「あの写真はね、幼馴染なの。龍希くんと出会う前、唯一わたしが心を許していた人。好きだった人。あの日はね、告白されたの。でも返事をしたあとわたしは眠くなってそのあとの記憶がないんだ。そのときはただ悲しくて、遥がそのあと洋輔と付き合ったって聞いてなにもかもが嫌になってた。
でも、一昨日遥が写真もってたのをみてわかったの。わたしはめられたんだって。きっと遥はわたしが憎かったんだと思う」
「じゃあ、あの写真は・・」
「わたしは記憶ないから、本当になにもわからないの。なにがあったのかも」
「そっか」