わたしの願い

「ねえ、洋輔ってお姉ちゃんのこと好きなんでしょ?」

そう聞くと盛大に飲んでいた飲み物を吐き出す洋輔。

「きたな」

「お、おまえそれ愛にいうなよ」

「はいはい。でもさ、残念お姉ちゃんはほかに好きな人がいるんだよ」

「まじかよ??」


当然嘘。

友達もいないお姉ちゃんが洋輔以外を好きになるわけがない。


「ほんとほんと。でも大丈夫。わたしがお姉ちゃんと洋輔をくっつけてあげるよ」

「ほんとか?遥っていいやつだな」

洋輔は素直でいい人だった。

なんでもかんでも信じてしまう人。

それが裏目にでることに全く気付いてない鈍感な人でもある。
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