わたしの願い

「龍希、くん?」

いつの間に近くまできてたんだろう。

「ふざけんな。愛をどこまで苦しめたら気が済むんだよ。さっさと消えろ」

洋輔はふらふら立ちあがるとそのままいってしまった。

「愛、大丈夫?」

「うん。だいじょ、うぶ」

色々と衝撃的なことはあった。

でもそれでわかったこともあった。

洋輔はあれが本性で、遥はそれにあの日気づいたんだなって。

でも洋輔を唯一信頼していて、大好きだったわたしに洋輔のことをいったらもっと傷つくと思って自分と付き合ったと嘘をついた。

わたしは、本当にどこまで馬鹿なんだろう。

遥のことそれからもっと嫌いになって、話すのが怖くなって、妬んで。

最低だ。
< 203 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop