わたしの願い
「わたし、遥に謝りたい。遥とちゃんと話したい」
家族と向き合うようになってからだいぶ遥とも話すようになったけれど、それでもまだ壁を感じていた。
「うん、そうだな。俺もかっとなってごめん。気になって話聞いちゃってた」
「大丈夫」
「愛を傷つけるやつは許さない。たとえ誰であっても」
「うん、でも、暴力はあんまり・・」
「わかってる。自分でも驚いてるんだ。でももうしない」
「約束だよ」
「うん、約束」
指切りをして笑いあう。
こうして笑いあえる時間がずっと続けばいい。
それだけで十分だから。