わたしの願い
「そ。あの頃むしゃくしゃしててさ。だから愛をいじめた。それだけ。服脱がせてるときに遥入ってきてさ。でもすぐ・・」
それなのに、我慢できなかった。
違う、勝手に体が動いた。
気づいたらそいつは後ろに倒れていて、俺のこぶしはジンジンと痛んだ。
許せなかった。
愛だけではなく、遥ちゃんも傷つけたことが。
こいつのせいで愛と遥ちゃんが苦しんでいたと思うと、憎くて仕方なかった。
でも愛が意外と冷静で、遥ちゃんと話したいといったとき、やっぱり愛は強いと思った。
そしてもう暴力はしないと指切りをする。
「約束だよ」
「うん、約束」
目が合うと自然と笑顔になれた。
不思議。
さっきまであんなにイライラしていたのに、愛の顔をみたらそんなのすぐに吹き飛んだ。