わたしの願い
大切にしたかったもの

愛side





あれから何事もなく日が過ぎていき、受験生にとって大事な三者面談が近づいていた。

あれからお母さんとお父さんには臨床心理士になりたいということを話した。

「愛ならできる」

2人とも、わたしがやりたいことをやりなさいと言ってくれた。


「愛の夢をきいたらお姉ちゃんも喜ぶわ」


お母さんはそういって嬉しそうに上を見上げた。


「あ、お母さん、わたしも今度お墓参りいってもいいかな?」

今まで知らなかったけれど、毎年両親はお墓参りにいっていた。

お盆も近いし、本当の両親に挨拶してみたかった。

「もちろん。そのとき、愛の夢、直接教えてあげて」

「うん、わかった」

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