わたしの願い
「変・・だよね、やっぱり」
カーテンをあけて2人に披露すると2人は固まってしまったからやっぱり。と思ってカーテンをしめようとしたら手をつかまれた。
「似合ってるよ、かわいすぎだよ」
「全然変じゃないからね?ねえ、買おうそれ」
「え?」
「いや、やっぱり愛ってかわいいよ、ほんと。背高いし、足細いし、顔小さいし、うん、ほんとに」
そんなこと、いわれたことなかった。
ずっと遥と比べながら生きてきたわたしは全然自分に自信なんてなかったから。
「愛、これプレゼントする、2人からのプレゼント」
「え?」
「これ着てデートいきな?絶対寺島くん惚れ直すと思う!」
「でも、悪いよ・・」
「愛、こういうときは素直にありがとうっていっとけばいいの!ね?」
「う、うん・・ありがとう」
「よろしい」
わたしはまた元の服に着替えて、ワンピースは2人がレジに持って行った。
「はい、どうぞ」
「本当にいいの?」
「もう買っちゃったもん、いまさらだめなんていわないよ」
「うんうん」
2人とも笑いながらそういってくれた。
なんて優しいんだろう。
この服はなにがあっても大事にしよう。
むしろ着ないで飾っておきたいくらいのわたしにとっての宝物になった。