わたしの願い
龍希side
◇
夏休みもあと1週間。
久々に愛とデートだ。
海にいった以来、電話はしたものの会ってはないから1ヶ月ぶりくらいだ。
そんなに会わなかったのは、付き合ってからはじめてだった。
俺は会いたくて仕方なかったんだけど、やっぱり受験生だし、愛の勉強の邪魔をしたくなかったから電話で耐えた。
「龍希くん、おまたせ」
愛の声がして振り向いた俺は一瞬かたまった。
いや、数秒はかたまった。
「龍希くん?」
「あ、いやごめん、なんでもない」
だって、いままでみたことない服装をしてるから。
今までの愛の恰好ももちろんかわいかったし好きだった。
でもいまは・・
「愛、今日めちゃくちゃかわいい。服、似合ってる」
ほかの男にみせたくないくらい、かわいい。
「これ・・葉月ちゃんと奏ちゃんが選んでくれて・・龍希くんにみせたらきっと喜ぶと思うっていわれたから・・きてみました」
すこし恥ずかしそうにいう愛。