わたしの願い
「これ、あげる」
そういってわたしの手をとって握らせてくれたのは小さなお守りだった。
そこには“合格祈願”と書いてある。
しかもこのお守りはこの県から少し離れている、有名なところのお守りだ。
「これ、いつの間に・・」
「この前の休みにいってきたんだ、めっちゃ神様にお願いしてきたから」
「龍希くん・・ありがとう」
龍希くんの気持ちがとても嬉しい。
わたしのためにわざわざそこまでしてくれるなんて、本当に優しい人だ。
「わたし、頑張るよ」
「うん、応援してる」
家の前まで送ってくれた龍希くんとバイバイして家に入った。