わたしの願い

「龍希くん?」

「あ、愛おつかれさま」

家の前までいくと龍希くんが立っていた。

「いつからそこにいたの??」

「え、?あー、うーん、1時間前、くらい?」

「そんな前から!ピンポンしてくれたらお母さんも遥もいるのに」

「いや、そんな愛がいないのに俺だけ図々しくあがるのもな?」

「でも、鼻とか真っ赤。風邪ひいちゃうよ。とりあえず入って?」

「なんかごめんな」

申し訳なさそうに謝る龍希くんだったけれど、こっちのほうが申し訳なくなる。

わたしがメールしてれば龍希くんはこんな寒空の下で待つことなかったのにって。

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