わたしの願い
「ただいま」
「おかえり。あら、龍希くん?」
「すいません、お邪魔しても大丈夫ですか?」
「もちろん。てか顔真っ赤じゃないの。いまあったかいものいれるから、ささ、入って」
龍希くんがうちにくるのは多分5回目くらい。
でも最初からお母さんと打ち解けてて、今ではすっかりお気に入りだ。
「お姉ちゃん、どうだった?」
リビングに入ってすぐ、龍希くんをちらっとみた遥はさほど驚いた顔をすることもなくわたしに聞いた。
「うん、まあやれることはやったよ」
「そっか。お疲れ様」
「ありがと」