わたしの願い

「あら、龍希くん?顔真っ赤じゃないの。いまあったかいものいれるから、ささ、入って」

愛のお母さんは愛以上に俺をみて驚いた顔をしたので、俺そんなに顔真っ赤なのかと思いつつあがらせてもらう。

リビングに入ると遥ちゃんもいて、そんな遥ちゃんは俺のほうをちらっと見ただけで顔色ひとつ変えなかった。

なんだかすべての行動を把握されてたような、そんなかんじ。

どうせお姉ちゃんのこと心配でいてもたってもいられなくて家から飛び出して、それでずっと待ってたからそんな真っ赤なんでしょって言われてるような感じだ。


でもやっぱりだいぶ体は冷えていたみたいで、愛のお母さんがいれてくれたお茶が染み渡る。


そのあと愛のお母さんの提案でごはんまでごちそうになることになった俺はおばさんにメールを送った。

“今日、愛の家でご飯誘われたんだけど、いいかな?”

“いいよ。楽しんでおいで”

一分もしないうちに返ってきたメールをみてありがとうとつぶやく。
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