わたしの願い
「ごめんね」
「なんで謝るの?」
「だって・・せっかく楽しく行こうとしてたのに」
「愛のせいじゃない」
「そうそ。それに愛ちゃん初めてならさ、めいいっぱい楽しもうよ。俺たちが楽しませてあげるから」
「うん、ありがとう」
昴くんの言葉でわたしたちはチケットを買いはじめにジェットコースターの列に並んだ。
「これはね、ちょっと怖いけど、ちょー楽しいから。落ちるとき手あげたらなお楽しいから」
「それは人それぞれでしょ。愛、怖かったらいってね。無理しないでいいから」
はじめてなので絶叫が苦手かどうかさえわからないわたし。
でも見る限りすごくスピードが速くて、落ちていく人たちのキャーという声でますます怖そうに見えてくる。
でも・・・
「乗ってみたい」
そっちの気持ちのほうが強かった。
せっかく楽しもうときたのに、ここで怖がって乗らなかったらもったいない。