わたしの願い

「さっきのって、やっぱりそういうことなのかな?」

「そうかもな。奏と昴くっつけようとしてるのかも」

龍希くんの運転で進んだ車は順調に進み、「もう!へたくそ!」と聞こえる奏ちゃん昴くんペアはずいぶん苦戦してるみたい。

そんなわけでずいぶん早くゴールしたので待ってる間龍希くんとさっきの葉月ちゃんの言動について話している。

「なんだかんだでお似合いだもんね」

「たしかに。なんかすでにできあがってる感じだよな」

そういっていまだ苦戦している2人をみると奏ちゃんは怒りながらもすごい楽しそうにばしばしと昴くんを叩いている。


「あれは昴絶対尻にひかれるやつだな」

「だね」

でもそんな2人の未来が想像できる。



「ああ、疲れた。もしかして龍希車の免許もってんの?」

「もってないわ」

「じゃあ、なんであんなうまいんだよ!!!」

すごく悔しそうな昴くんをはいはいといってあしらう龍希くんもだいぶ意地悪だ、と思う。


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