わたしの願い
「なあ、最後にあれ乗らない?」
そういって昴くんがさした先には大きな観覧車があった。
「いいね、乗ろう乗ろう」
「5人で乗る?」
「んー、それもいいけどやっぱりちょっと狭くなるし2、3に分かれるか」
「だね」
「どうしよっか」
みんなわたしと龍希くんのほうをちらっとみた。
さっきから2人乗りのやつはほとんどわたしと龍希くんで組んでしまっていたしたまには違うのもいいかなって思う。
「普通にグッパーするか」
龍希くんも気持ちは同じだったみたいでそう提案したのでそれに頷きグッパーをした。
「なんか、ごめんね俺と2人になっちゃって」
「全然、むしろごめんなさい」
結果はわたしと昴くんが一緒になった。
なんだかんだ2人きりで話すっていうのははじめて。
しばらくお互い無言になってしまって、もうすぐ頂上というところで昴くんが口を開いた。