わたしの願い
「なんか、ほんと寂しいな。これから5人でこの学校で会うことがないなんて」
「うん、寂しい。すごく」
「今まで生きてきた中で最高に濃い2年間だったからな」
「わたしもだよ。濃すぎてなんかもう10年分くらい過ごしたんじゃないかってくらい」
「あはは、そんなに?」
「うん。それくらい幸せで。こんなにわたしいいことあっていいのかなって」
「愛さ、たったひとつだけ願いが叶うなら愛されたいっていってたじゃん?」
「・・うん」
「それ、かなった?」
「うん。十分すぎるくらいに」
そういっていた自分が懐かしいと思うくらい。
でも1年ちょっと前までは本気でそう思っていた。