わたしの願い
「いまどき高校生にもなってドッジボールかよ」
学年ごとにクラス対抗になっていて、なおかつ男女別々なのでチームがものすごく多い。
でも、男子がさっきやっているときにみた球の速さは尋常じゃなくて、よかったとほっとしていた。
たしかに、ドッジボールって小学生のころはよくやっていたけど、それ以来やってないな。
そう思っていたら私たちのクラスが呼ばれわたしはコートに入った。
「よーい、スタート」
時間は5分間、外野ははじめ3人、多く内野に残ったほうが勝ちといういたってシンプルなルールだ。
ああ、逃げ切らないと。
クラスメイトたちはきゃっきゃしながら必死に逃げ回っている。
わたしもできればクラスに残って貢献したいなと思っていた。