わたしの願い


「ありがとう、昴」


寺島くんがそう口にしたのが聞こえたのと同時にチャイムがなった。


「「あ」」


2人の声がかさなった。




いままで学校を休んだことがないどころか、授業に遅刻なんてしたことがないわたし。


しかも忘れ物をとりにきただけであっちに教科書は置きっぱなしだ。




「授業はじまっちゃったね」


「う、うん」


「どうする?いまからいく?」


いつもなら当たり前のようにいくと即答するのに、今日はそれができなかった。


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