わたしの願い
*
「風気持ちいいね」
「うん」
屋上にいくと太陽が照りつけて暑かったけれど、風が吹くと心地よかった。
「ごめんね、急に。授業までさぼらせちゃって」
「いえ。わたしも話したかったので」
「そっか、よかった」
「あ、あの、わたしの話、聞いてもらえますか?」
「もちろん」
寺島くんになら話してみてもいいかなって思った。
今までのわたしのこととか、今思ってることとか。
きっとこの人はちゃんと聞いてくれるって思ったんだ。