わたしの願い
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「それから数日して犯人が捕まったって連絡があって葬式とかもおわってさ。ひとりになった俺におばさんがうちにこない?っていってくれたんだ。そのときに思った。結局俺はまだひとりでは生きていけないんだなって。
それからしばらくは高校を変えたくなくて時間をかけて通っていたけれど、それも厳しくなってきてこっちに転校してきたんだ。
俺さ、化粧が濃い女子とか、こびてくる女子とか嫌いだった。母さんみたいで。でも、一人もこわくて、俺は結局明るくふるまって、愛想よくして、まわりから好かれる人間になった」
「・・・・」
「でも、俺は一番愛されたかった人に、愛してもらえなかった」
あんなにも母さんのこと大好きだったのに。
母さんからうけた愛情は小学生のときで終わった。