新妻ですが、離婚を所望いたします~御曹司との甘くて淫らな新婚生活~
「家の中の方が暑いな。礼、先にシャワー浴びていいよ」
彼のセリフに、ドキリとした。
わかっている。これはただの業務連絡的な、何の色気もない会話で……『シャワー』なんて、皐月くんが“そういう”意味で言っているわけじゃないってことくらい。
……だけど。
花火を観ながらしたキスも、まるで互いの存在を確かめ合うように繋いだ手も……全部、心地よくて。
もっともっと、触れたくて、触れて欲しくて。
もしかしたら皐月くんも、そう思ってくれているんじゃないかって……あの唇と手のひらの熱さから、そんなふうに、思ってしまって。
覚悟を決めた私は、勇気を出して彼に近づいた。
「あの、皐月くん……」
「ん?」
目の前にやって来ておずおずと口を開いた私を、首をかしげながら見下ろす。
暴れる鼓動を宥めるように片手を添え、まっすぐその顔を見られないままなんとか言葉をしぼり出した。
「その、あの、退院してから、もう、1ヶ月以上経つし……えっと、記憶にある今の時点の私も、経験がまったくないってわけでもないし……」
そこまで言って、渇いた喉に唾を飲み込む。
恥ずかしさのあまり1度ギュッときつくまぶたを閉じた私は、それから思いきって彼と視線を合わせた。
「だから、その……“そういうこと”、しても、いいんだよ……?」
彼のセリフに、ドキリとした。
わかっている。これはただの業務連絡的な、何の色気もない会話で……『シャワー』なんて、皐月くんが“そういう”意味で言っているわけじゃないってことくらい。
……だけど。
花火を観ながらしたキスも、まるで互いの存在を確かめ合うように繋いだ手も……全部、心地よくて。
もっともっと、触れたくて、触れて欲しくて。
もしかしたら皐月くんも、そう思ってくれているんじゃないかって……あの唇と手のひらの熱さから、そんなふうに、思ってしまって。
覚悟を決めた私は、勇気を出して彼に近づいた。
「あの、皐月くん……」
「ん?」
目の前にやって来ておずおずと口を開いた私を、首をかしげながら見下ろす。
暴れる鼓動を宥めるように片手を添え、まっすぐその顔を見られないままなんとか言葉をしぼり出した。
「その、あの、退院してから、もう、1ヶ月以上経つし……えっと、記憶にある今の時点の私も、経験がまったくないってわけでもないし……」
そこまで言って、渇いた喉に唾を飲み込む。
恥ずかしさのあまり1度ギュッときつくまぶたを閉じた私は、それから思いきって彼と視線を合わせた。
「だから、その……“そういうこと”、しても、いいんだよ……?」