新妻ですが、離婚を所望いたします~御曹司との甘くて淫らな新婚生活~
「俺も、おまえと同じ気持ちだ。礼のことが、好きだ」
言葉と同時にもう片方の手でも私の頬に触れ、彼は泣き出しそうに微笑んだ。
私は頬を挟む大きな手を自分のそれで包み込みながら、堪えることもせず涙をあふれさせる。
「ほんとうに……? ゆっ、夢じゃ、なくて?」
「夢じゃない。本当の本当に……おまえのことが、好きなんだ」
「う、うれしいよぉ……」
涙腺を決壊させてひくひくとしゃくり上げる私を、皐月くんは困ったような笑みで見つめている。
けれども不意に、コツンとひたいを合わせてきた。
「俺も。うれしいし、礼が愛おしすぎて、幸せだ」
とろけるような甘い声音でささやかれ、一気に顔が熱くなった。
そんな私の反応を見て、皐月くんが可笑しそうに笑う。
「ほんとかわいいな、俺の奥さん。こんな調子で、夫婦らしいことするときどうする気だよ」
「へっ!? 夫婦らしいこと、って……」
「ん? たとえば、こういう」
意地悪に口角を上げたまま、顔を傾けた彼にちゅっと軽く唇を奪われた。
一瞬のことに唖然とした私は、そのあとじわじわと羞恥心に襲われる。
「皐月くん……!」
「触れてもいいんだろ。もう我慢しないで、思う存分味わわせてもらうから」
しれっと答えたかと思うと、再び唇が重なった。
……メガネって、キスのとき意外と邪魔にならないんだなあ。
頭の片隅で思ったけれど、余裕があったのはそこまでで、すぐに霧散してしまう。
言葉と同時にもう片方の手でも私の頬に触れ、彼は泣き出しそうに微笑んだ。
私は頬を挟む大きな手を自分のそれで包み込みながら、堪えることもせず涙をあふれさせる。
「ほんとうに……? ゆっ、夢じゃ、なくて?」
「夢じゃない。本当の本当に……おまえのことが、好きなんだ」
「う、うれしいよぉ……」
涙腺を決壊させてひくひくとしゃくり上げる私を、皐月くんは困ったような笑みで見つめている。
けれども不意に、コツンとひたいを合わせてきた。
「俺も。うれしいし、礼が愛おしすぎて、幸せだ」
とろけるような甘い声音でささやかれ、一気に顔が熱くなった。
そんな私の反応を見て、皐月くんが可笑しそうに笑う。
「ほんとかわいいな、俺の奥さん。こんな調子で、夫婦らしいことするときどうする気だよ」
「へっ!? 夫婦らしいこと、って……」
「ん? たとえば、こういう」
意地悪に口角を上げたまま、顔を傾けた彼にちゅっと軽く唇を奪われた。
一瞬のことに唖然とした私は、そのあとじわじわと羞恥心に襲われる。
「皐月くん……!」
「触れてもいいんだろ。もう我慢しないで、思う存分味わわせてもらうから」
しれっと答えたかと思うと、再び唇が重なった。
……メガネって、キスのとき意外と邪魔にならないんだなあ。
頭の片隅で思ったけれど、余裕があったのはそこまでで、すぐに霧散してしまう。