新妻ですが、離婚を所望いたします~御曹司との甘くて淫らな新婚生活~
午前中に退院しこのマンションにやってきてから、家の中を案内してもらって入院で使った荷物を片づけて。
それが済んだらちょうどお昼どきになったので、私たちは買い物がてらランチへと出かけた。
この近所にある、小さなトラットリアだ。今回の事故の前にも、皐月くんと私がよく行っていたお店らしい。
結婚してから通うようになったお店で、残念ながら私には覚えがなかったんだけど……食べたパスタやピザはどれもおいしくて、これから何度でもここに来られるのかと思ったらうれしくてワクワクしてしまった。
そんな私を見る皐月くんの表情はひたすらに優しくて、慈しむような眼差しに、思わず照れて戸惑う。
子どもっぽい反応をしてしまった自分への羞恥心と、それから、言葉はなくとも彼が私のことを大切に想ってくれているのが伝わったからだ。
改めて自分と皐月くんが夫婦であることを思い知った気がして、その後の動きがぎこちなくドキマギしてしまう。
なんとか食事を終えたあとは、いつも買い物をしていたというスーパーに行って食材の調達をした。
今夜からさっそく手料理を作るつもりだったので、頭の中でレシピを思い浮かべながらいろいろと購入する。
ちなみに料理は実家にいた頃からやっていたから、今さら焦ることもないんだけど……自分の“旦那さん”に手料理を振る舞うというシチュエーションに、ちょっとの不安と気恥ずかしさを覚えた。
私が作ったもの、皐月くんは口に合ってたかな? 今の私の料理は、彼の“奥さん”だった私と同じ味なのかな?
買い物をしながらもそんなことを悶々と考え、けれどもその心配は、杞憂に終わった。
彼は私が夕飯に作ったハンバーグやスープを「おいしい」と褒めながらたくさん食べてくれたし、味もいつもと同じだと笑っていた。
そのことに、心から安堵して……けれどもやはり、照れくさいようなくすぐったいような、なんとも言えない感情がわき起こる。
それが済んだらちょうどお昼どきになったので、私たちは買い物がてらランチへと出かけた。
この近所にある、小さなトラットリアだ。今回の事故の前にも、皐月くんと私がよく行っていたお店らしい。
結婚してから通うようになったお店で、残念ながら私には覚えがなかったんだけど……食べたパスタやピザはどれもおいしくて、これから何度でもここに来られるのかと思ったらうれしくてワクワクしてしまった。
そんな私を見る皐月くんの表情はひたすらに優しくて、慈しむような眼差しに、思わず照れて戸惑う。
子どもっぽい反応をしてしまった自分への羞恥心と、それから、言葉はなくとも彼が私のことを大切に想ってくれているのが伝わったからだ。
改めて自分と皐月くんが夫婦であることを思い知った気がして、その後の動きがぎこちなくドキマギしてしまう。
なんとか食事を終えたあとは、いつも買い物をしていたというスーパーに行って食材の調達をした。
今夜からさっそく手料理を作るつもりだったので、頭の中でレシピを思い浮かべながらいろいろと購入する。
ちなみに料理は実家にいた頃からやっていたから、今さら焦ることもないんだけど……自分の“旦那さん”に手料理を振る舞うというシチュエーションに、ちょっとの不安と気恥ずかしさを覚えた。
私が作ったもの、皐月くんは口に合ってたかな? 今の私の料理は、彼の“奥さん”だった私と同じ味なのかな?
買い物をしながらもそんなことを悶々と考え、けれどもその心配は、杞憂に終わった。
彼は私が夕飯に作ったハンバーグやスープを「おいしい」と褒めながらたくさん食べてくれたし、味もいつもと同じだと笑っていた。
そのことに、心から安堵して……けれどもやはり、照れくさいようなくすぐったいような、なんとも言えない感情がわき起こる。