新妻ですが、離婚を所望いたします~御曹司との甘くて淫らな新婚生活~
「あ、そうだ礼ちゃん。黒板のこのすみっこ、また何かのイラスト描いてくれない?」
「え……」
カウンター横の壁にかけてある小ぶりな黒板を指さして、店長が言う。
本日のコーヒーの銘柄や、週替わりのランチメニュー等が書いてあるその黒板。
彼女の依頼に、私は無意識に顔をしかめる。
対する店長はといえば、ものすごくイイ笑顔でそんな私のことを眺めていて。
わかってはいたけれど、私のこの反応を見越したうえで先ほどの発言をしているのだと確信し、ついため息を漏らす。
「……わかりました」
しぶしぶうなずき、黒板の前に行って白いチョークを持つ。
少し考えたのち、私は右下の空いたスペースにイラストを描き込んだ。
「ぶっふふ……れ、礼ちゃん、それ何?」
チョークを滑らせる手を止めたタイミングで、口もとを片手で覆っている店長に尋ねられる。
どう見ても笑いを堪えているとわかるそんな彼女に、つい唇を尖らせながら答えた。
「何って、ネコですけど」
「ネコ!!! 完全にUMAだけど!!!」
私の返事を聞いた店長が、堪えきれないといった様子で思いきり噴き出して笑い声を上げる。
「え……」
カウンター横の壁にかけてある小ぶりな黒板を指さして、店長が言う。
本日のコーヒーの銘柄や、週替わりのランチメニュー等が書いてあるその黒板。
彼女の依頼に、私は無意識に顔をしかめる。
対する店長はといえば、ものすごくイイ笑顔でそんな私のことを眺めていて。
わかってはいたけれど、私のこの反応を見越したうえで先ほどの発言をしているのだと確信し、ついため息を漏らす。
「……わかりました」
しぶしぶうなずき、黒板の前に行って白いチョークを持つ。
少し考えたのち、私は右下の空いたスペースにイラストを描き込んだ。
「ぶっふふ……れ、礼ちゃん、それ何?」
チョークを滑らせる手を止めたタイミングで、口もとを片手で覆っている店長に尋ねられる。
どう見ても笑いを堪えているとわかるそんな彼女に、つい唇を尖らせながら答えた。
「何って、ネコですけど」
「ネコ!!! 完全にUMAだけど!!!」
私の返事を聞いた店長が、堪えきれないといった様子で思いきり噴き出して笑い声を上げる。