*続*あまい・甘い・あま~い香りに誘われて
智也は彼を私の婚約者、虎太朗と勘違いしたらしく、彼の殺気にあわてて逃げ出した。

「大丈夫?

もしかして…今の彼氏だったかな?」

「違います!
あの…ありがとうございました」

あわてて私は彼の腕のなかから抜け出した。

「 遅いから送っていくよ」

そう言って不意に手を繋がれドキリとした。

虎太朗以外に触れられるのははじめてだ。

繋がれた手を振りほどけずに戸惑っていると

「葵?」

聞きなれた声が耳に届く。

「「虎太朗」」

彼と私が声を発したのは同時だった。

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