*続*あまい・甘い・あま~い香りに誘われて
「えっ?みな…と?」

虎太朗の視線が繋がれた手に注がれる。

あわてて振りほどこうとした手をぎゅっときつく握られて大きな手から逃れられない。

虎太朗は私たちに近づくと真っ直ぐに彼を見据えた。

「湊、葵を離してもらえる?
葵は誰にも渡さないよ?」


「おいで葵」
と優しいくふわりと笑い私に目を合わせた。

「 虎太朗!
違うの誤解だから。あの、、、さっき、元カレに偶然あって絡まれていたところを助けてくれたの。
お店によく来るお客さんなの」

「キミは、、葵って言うんだ。

虎太朗の婚約者だとは知らなかった

でも、誤解じゃないよ。

俺はキミに興味があってお店にかよってたんだから」

そう言って困ったように笑った。



「湊、助けてくれてありがとう。
それは感謝する、、、。」

虎太朗が強引に私を抱き寄せた。

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