*続*あまい・甘い・あま~い香りに誘われて
「ごめんね遅くなって」

虎太朗がすっと私の手をとり口元に引き寄せぺろっと舌先でなめた。

くすぐったくてぴくりと反応する私を優しく見つめ

「相変わらず葵はあまい」
とあまい声で囁く虎太朗に私は今日もドギマギしている。


「…騒ぎになるから大学まで来ないでっていつもいってるんだけど」

口をとがらせて繋がれた手を振りほどくがすぐに虎太朗の大きな手に捕まってしまう。

「葵にはこんなカッコい彼氏がいるってアピールしとかないとさ、合コンとか誘われたら困るだろ?」

「、、、そんな心配はいりません!!
女子大なんだから虎太朗が来ると目立つから嫌なの!
ただでさえ、虎太朗私が知らない人たちと大学生活送ってるのに…。
亜沙美が教えてくれたよ?
虎太朗女の子たちから頻繁に声かけられてるって。
学部が違う亜沙美が知ってるんだから、、、」

そう、大学生になって私服姿の虎太朗はとにかく目を引くカッコよさだ。



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