*続*あまい・甘い・あま~い香りに誘われて
忙しい大学生活の合間に私たちはデートをしている。

夕方からは私は両親の経営するケーキ屋内のカフェでバイト、虎太朗は晒名総合病院の患者さんの夕食の食器洗浄のバイトをしていて、虎太朗はオバ様たちのアイドルだ。

「おばちゃんたちって隙あらばベタベタさわってくるんだよな。あれはセクハラだな。俺は葵に触りたいのを我慢してるのに」
と苦笑いしている。

そう、私たちはあれからキス止まりだ。

虎太朗が理性を総動員して努力している。

でも、それはそれで私にとっては不安でしかない。

虎太朗だって年頃の男だ。

気持ちがなくても身体を重ねることは可能だから…。

「葵だけだから、信じろよ」

頭では理解しているが、大学の友人たちの経験談を聞くにつれ不安が募るばかりだ。

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