可愛がりたい、溺愛したい。
スッと顎に依生くんの指先が添えられて、
簡単にクイッと上げられて、バッチリ目があった。
「っ…、やっ……」
「なんでそんな可愛いのかな。
僕の理性よく頑張ってる、ブツッと切れそうだけど」
「……?」
「こんな可愛い姿他の男が見たら嫉妬で気が狂いそうになる」
頭を抱える動作をしながら、わたしから距離を取る依生くん。
こうして朝ごはんの時間は終わり。
いったん部屋に戻って制服に着替える。
学校に行くときのわたしは、家にいるときのわたしとは少しだけ違う。
顔を隠すような黒ぶちの大きなレンズのメガネをかけて、おまけに前髪も目にかかるくらいに伸ばして。
胸より下に伸ばしたロングの髪は耳より下のほうで2つに結んで。
制服のスカートは規定されている長さ。
膝より少し上くらい。