可愛がりたい、溺愛したい。



「恥ずかしすぎて死にそうだよ……」


大げさとか思われるかもしれないけど、それくらいわたしにとっては大打撃な出来事なんだよぉ……。



「そんな恥ずかしがることないのに。
僕だからいーじゃん」


「誰だってよくないよ…!」


「これが他の男だったらって考えるだけで殺意湧いてきそうだけど」


殺意だなんて、そんな物騒な言葉を笑顔で言わないでほしいんだけども。



「と、とりあえず……助けてくれてありがとう……」


きちんとお礼を言えていなかったので、それを伝えると。


「んー、もっとちゃんとお礼ほしい」


「え?」


「帆乃のそんな無防備な格好見せられて
何もしてないんだよ?」


「は、はぁ……」


「ふつーだったら襲ってもおかしくない状況なのにさ。手も出さずに眺めてるだけで我慢したんだよ?」


な、なんだか依生くんがすごい勢いで迫るように喋ってくるような…。

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