可愛がりたい、溺愛したい。
「俺もしたことないけど、帆乃先輩にした」
「な、何それ……。
そんな告白まがいなことやめ……」
「まがいじゃない、告白だって。
友だちからって言ったけど、ホントは友だちなんてすっ飛ばして彼女にしたいくらいなのに」
今まで見たことない真剣な表情と瞳に見つめられて、思わず目をそらしたくなる。
「どんな手使ってでも手に入れたいって思うんだよ、それくらい本気」
「っ、」
「そんなに幼なじみが気になるならバイトするとかテキトーな嘘言えばいーじゃん」
「そんなのダメだよ。
それにそんな嘘すぐにバレるじゃん」
依生くんには嘘をつきたくないし、葉月くんとは関わらないって約束もしてるから破りたくない。
「バレないって俺が保証してあげるよ。
俺の知り合いで駅前にバイトしてる友だちがいるから。そこでバイトしてるって言えばいいよ。万が一、三崎先輩がバイト先に行ってもうまく誤魔化すように言っとくから」