可愛がりたい、溺愛したい。
言うつもりなんかなかった。
なのに、依生くんの幼なじみを超える独占欲と、葉月くんに言われた言葉たちが引っかかって……。
今まであったもどかしさがついに限界を迎えた。
「へー、けっこう言うね」
そう言いながら、空いているわたしの片手を握って指を絡めてくるからドキッとする。
呆れたのか……それとも怒りを買ったのか……なんとも思っていないのか。
言葉と態度が矛盾しているせいで意図が読めない。
だけど……。
「……じゃあ、幼なじみなんてやめよーか」