可愛がりたい、溺愛したい。
部屋に戻ると、葉月くんはベッドに寝転んで、わたしの様子を見ると起き上がった。
「どーいたしまして。
着替えやっぱりサイズ大きいね」
「う、うん」
とりあえずどこかに座らせてもらおうと思って、ベッドから少し離れた場所に座った。
「やっぱまだ警戒してる?」
「そ、そりゃ……、前のことがあるから」
「今は三崎先輩に内緒じゃないのに?
バレても問題ないじゃん。カンケーないって言われたんだから」
あぁ、もう、いちいち的確なことを言ってくるから返す言葉が何もない。
「まあ……カンケーないとか言いつつ、帆乃先輩のこと気になって仕方ないんだろうけど」
「え……?」
今のってどういうこと?
「あ、今のは聞かなかったことにして。
まだ時間かかるだろうから、もう少しゆっくりしててもいいかもね」
さっきから葉月くんの言ってることがよくわからない。
「これで来なかったらしらないけど」
「……?」