可愛がりたい、溺愛したい。
「前みたいに挑発したりするつもりないから。
ただ、2人にきちんと向き合ってもらおうと思って」
「な、なにそれ……い、意味わかんない……。依生くんはわたしとなんてもう……」
「そう思ってるのは先輩だけなんじゃない?
俺がなんて言ってここに三崎先輩を呼びつけたと思う?」
「し、知らない……」
「もし来なかったら、帆乃先輩のこと無理やりにでも俺のものにするって。
嫌がっても泣いても、無理やり抱くってね」
「なっ……」
ははっと軽く笑って冗談っぽく言っているけれど、葉月くんが言うと冗談に聞こえない。
「もし返してほしかったら俺の家まで来てくださいって。来なかったら容赦しないんでって住所教えたら、予想より早く来たからびっくりしたよ。
いつもの余裕な涼しい顔どこいったってくらい必死じゃん」
じゃあ……依生くんがここに来たのは、わたしのためってこと……?
どうしてそんな……。