可愛がりたい、溺愛したい。



たくさん遠回りしたけれど、気持ちが通じ合う瞬間があれば、そんなこともうどうでもよくなる。


「大切にするって言いたいところだけど。
抑え利かなくなったら覚悟してもらいたいね」


「えっ……!」


「幼なじみじゃなくなったら帆乃は僕のものになるわけだから。好き放題ってことじゃん」


「い、いや……そ、それは……」



「……だいじょーぶ。
とびきり可愛がってあげるから」


ずるい……。

甘いささやきにゾクっとして、胸がキュッと縮まる。


こんな甘いことばかり言われたら、この先心臓がいくつあっても足りない気がする。



「や、優しく可愛がってください……っ」


「っ、それは反則……」



身体を少し離して、潤んだ瞳で見つめると、少し照れながら、困った顔をしていた。


かと思えば「……ほんとかわいすぎて無理」とボソッとつぶやいて


柔らかく笑いながら……



「━━━━好きだよ、帆乃……」


甘いキスが落ちてきた……。

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