可愛がりたい、溺愛したい。
お母さんから聞いた話だと、お店に来るのは常連さんばかりだから、接客もそこまでやりにくくないと思うって。
「……それでも心配しかない。
バイト何時に終わるの?迎えに行くから」
「大丈夫だよ!家から近いし」
「終わるの何時なのって聞いてるじゃん」
あ、圧がすごい……。
「うーん、7時までって聞いてるけど、遅くても8時には終わると思う!」
「遅すぎ……。
そんな時間帯に外で歩いたらぜったい不審者に連れて行かれる」
というわけで、バイト先までの送り迎えを依生くんがしてくれることが決まり。
放課後、さっそくお店へと向かう。
「あ、ここだ〜。
すごく可愛らしいお店だね」
小さなお店だけど、外装が白と茶色でまとめられていて、入り口付近には小さな植木鉢がいくつか置かれていて、色とりどりの花が咲いている。