可愛がりたい、溺愛したい。
だから、少しだけがんばってみようと思って。
依生くんの肩に、頭をコツンと乗せてみた。
「眠いの?」
違うのに、そういうことじゃないのに。
「眠くない……よ」
「ふーん、そう」
なんだか素っ気ないような感じがして、
勝手に傷ついた。
まったく触れてもらえないのはとても寂しい。
変なの……。
前までは触れられたら、ドキドキしてもたないから、程々にしてほしいなんて思っていたのに。
いつしか、触れてもらえないと寂しく感じるようなったなんて。
距離はこんなに近いのに、なんだか遠い存在のように感じてしまう。